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おばちゃんはshopaholic

TEDスピーチ
2020413

今回は、あまり好きではない
TED Talkをご紹介したい。

 

「好きではない」理由には、
語尾が気になる、早口で聞き取れない、
自分の世界に酔いしれて言葉が難しい、など
いろいろある。

 

今回は「そもそもこの人の意見に賛成できない」
という理由で
個人的に好きになれないTED Talkである。

 

Where do your online returns go?(ネット通販で返品した物の行き先は?)

 

スピーカーは大手物流企業UPSの幹部(!)の
Apranaというおばちゃん。

 

Apranaは、自称
「ネットショッピング中毒(shopaholic)」。
さらには
「無料オンライン返品中毒(addicted to free on-line returns)」。

 

Apranaは例えば
あるセーターを購入するときに
いくつものサイズを何色もの色で
いっぺんにネット注文する。

 

「だってどれが自分に合うかわからないから」

そして散々試して後で
要らない洋服はすべて返品するという。

 

「だって返品も無料だから」

 

私はネットで洋服や靴などを購入しないから、
このおばちゃんのバカげた発想が
そもそも理解できない。

 

そんなに見た目を気にしているなら
フィットネスジムへ通う、
食べすぎに注意するなど
その前に他にすべきことが
たくさんあるのではないか?
と、まずここでツッコミを入れたくなる。

 

この無料配送、無料返品というサービスは
ネット販売する小売業にとって
売上増加につなげるための
一つの有効なツールと言われる。

 

しかし大量の返品は
同時に「返品コスト」として
企業の利益を圧迫するため
ネット小売業は頭を悩ませているという。

 

また返品された商品のほとんどは
企業によって廃棄処分され
ゴミを増やす原因にもなっているという。

 

「これを解決する素晴らしいアイディアがある!」
Apranaはとても誇らしげに言う。

 

何かと思えば、
いらない商品を販売元の小売業に
即「返品」するのではなく
それを購入したい、という次の消費者に
郵送すればいいというのである。

 

つまりAIなどのテクノロジーを使って
商品をグルグル中古市場に流通させれば、
企業の「返品コスト」「ゴミ処分コスト」にならず、
ゴミの廃棄量も減るだろうというのである。

 

でも私は「違うぞ、おばちゃん」と
直感的に思った。

 

要りもしない服を
「無料返品だから♪」と
気軽にたくさん注文する
おばちゃんの意識の低さを
まず見直したらどうだ、
と思わずにいられなかった。

 

世間的には素晴らしい肩書を持った
このおばちゃんは、
そもそも「大量消費」「大量返品」という
気違いじみた消費主義を前提とする自らの行動に
疑問を持たないのか。

 

確かに中古市場を発達させれば
短期的には企業の返品コストを
多少減らせるかもしれない。

 

でも周りに与える影響はどう考えるのか。
中古品を次から次に輸送する物流コストは誰が負担するのか。
輸送する際の排気ガスなど環境にかける負荷はどう考えるのか。
物流に関わる人への負荷がますますかかるがどうするのか。

 

そもそも論として
消費者が「大量消費」「大量返品」を止めれば、
企業が「大量消費」「大量返品」をあおることを止めれば、
返品コストやゴミの問題も解決するはずではないか。

 

言い方を変えれば、
欲望にかられた企業や消費者の意識を改めない限り
環境や人的資源への負荷は改善しないし、
長期的に企業の成長にも
悪影響を与えるのではないかと思う。

 

しかしこのおばちゃんは
「It’s a win-win solution!!」と
終始自分の解決策を自慢げに提案している。

 

そしてそのプレゼンを
聴衆が拍手喝采している。

 

なんか変だ。
最後まで首をひねりながら
聴いていたプレゼンである。